多くの組織では「役職が上がれば給与も上がる」というのが自然な流れとして受け止められています。
もちろんそれ自体は間違いではありませんが、少し視点を変えると、別の考え方も見えてきます。
役職は肩書きではなく「任務」
役職は単なる肩書きや序列ではなく、特定の役割を担える人材に与えられる任務だと考えてみてはどうでしょうか。
その役割を果たすには、知識や経験の蓄積に加え、状況に応じて判断材料を組み合わせて結論を導く力、そして結果に責任を持つ覚悟が必要になります。
こうした条件を兼ね備えた人材は、実際にはとても希少です。
給与は「能力と責任」への対価
そう考えると、給与は「役職という立場」に付随する報酬というよりも、
必要性の高い役割を希少な人材が担うことに対する対価と捉えるほうがしっくり来るかもしれません。
給与を説明する2つの要素
- その役割が組織にとってどれほど必要か(必要性)
- その役割を担える人材がどれほど少ないか(希少性)
給与 = 必要性 × 希少性
まとめ
役職は「希少な役割を担う人材への任命」であり、給与は「その能力と責任に対する評価」と考える。
そんな見方をすると、給与体系の意味づけがより明確になるのではないでしょうか。
これはあくまで一つの視点にすぎませんが、
「給与を立場ではなく価値で捉える」という考え方は、今後の人事や報酬を考える上でヒントになるかもしれません。